第14回 自主勉強会

今年度3回目の勉強会!

コロナ禍で対面式の勉強会を実施するのが難しい状況を打開しようと、一昨年度からMicrosoft Teamsを使ってオンラインで開催しています。

内容報告

日時:2022年8月27日(土)10時~11時半

場所:オンライン(Microsoft Teamsを使って)

議題:具体的なアクションに導く 防災学習の戦術

参加:58名

 14回目の勉強会は、本勉強会の共同代表である恒吉が、昨年度行った小学校4年生防災単元の実践を報告させていただきました。

 現行の学習指導要領から小学校社会科第4学年で防災単元が新設されました。小学校中学年の社会科は身近なフィールドを教材とした地域学習が行われています。そのため、防災学習でも子どもたちが生活している市町村の防災に関わる行政の取り組みや校区の自主防災会の活動が教材となります。身近な分、行政や地域と連携を図ることが子どもたちの深い学びに繋がると感じています。

 報告させていただいた実践の主な特徴は次の3点です。

①西宮市役所や自主防災会の方にインタビューをし、日々の取り組みを動画視聴できるようにしたこと。

②①に関連して、防災を進めていく上で困っていることや願いについて動画内で語ってもらったこと。

③②の困っていることや願いについて解決を図るために、子どもたちが学習したことを活用し、伝えたい相手を決めてポスターや動画を作成したこと。

 単元の最後には、実際に地域に飛び出して発表を行う機会を設ける予定でしたが、新型コロナウイルスのオミクロン株による感染再拡大の時期に重なり、成果物を使った発表はできませんでした。次回、同単元を実践する際には、作成した成果物をもとに発表を行うことまでチャレンジしたいと考えています。


 会の後半では、同じ動画教材を使用した西宮市立上甲子園小学校の松村先生から実践報告をしてもらいました。また、元香川大学特任教授・松本先生と防災教育学会会長・諏訪先生から防災学習を行う上で地域連携を図る際の留意点等についてご教授いただきました。今回もたくさんの方々に参加していただいたおかげで学び多き時間になりました。ありがとうございました。

実践報告中の松村先生(右上)

参加者の感想(一部)

・市役所の人が困っていることというのが、子供への課題意識を持たせる仕掛けになっている。問題解決的な流れがとても良い!

・本当にいつも深い学びをいただいています。養護教諭、防災士として活動しています。地域の方への啓発活動と学校での教育活動とは、話がちがうので防災教育という内容はとても勉強になっています。

・いい実践発表でした。やりたいな,やらなあかんな,と思いました。ところどころ,たとえば,子どもたちの書いたものをパソコンの文字にして分類するところなど,どうやってやるのかなと思いながら見てました。防災教育の最初の一歩は,自分の通っており小学校の防災上の危険はなに?って知るところが大切だなと改めて思いました。西宮市北部の生瀬でも,武庫川は反乱して橋が流されたり,大雨で山が土砂崩れしたり,何年前かな,ほんの10年ほど前,どこの小学校でも防災教育は大切ですね。

・小学校の防災教育の実情を知る良いきっかけになっています。できれば、各学校で実際に取組まれている防災教育の詳細について教えていただけると助かります。

今後の勉強会のお知らせ

第15回 西宮・尼崎の防災教育を考える会

日時:令和4年10月15日(土)10時~11時半

場所:オンライン開催

内容:「被災体験と実戦知を集めて、新型コロナに立ち向かう」(仮題)

 次回は、共同代表の曽川から、この夏休み、家族がコロナに罹患した経験を基に作成した教材防災ゲーム「クロスロード 新型コロナ家庭内感染防止編」を通して話題提供させていただきます。

 コロナとの戦いの中で、直面した難題、そこで得た実戦知を共有することで、参加者の皆様にも、情報提供いただき、今後に向けて議論ができればと思います。

 今後もどうぞよろしくお願いします。


西宮・尼崎の防災教育を考える会

西宮・尼崎の防災教育を考える会は、令和元年8月に発足した自主勉強会です。兵庫県の西宮市も尼崎市も南海トラフ巨大地震による津波被害、台風等による河川氾濫による被害が想定されている地域です。「来るべき災害から、子どもたちの命を守りたい。」という現場の思いに呼応して会を立ち上げました。特に、教師がいない場面で、子どもたちが主体的に避難行動をとれるようにしていくための教材の共有を会の目的としています。